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山形県に住む高校1年生の八ッ瀬柊(やつせ・ひいらぎ)は、「周りと上手に過ごしたい」「人に嫌われたくない」という想いから気づけば頼まれごとを“断れない”性格に。自ら進んで“誰かのために”を一生懸命にやってみるも、何かが上手くはいかず、親友と呼べる友だちもいない。いつものように頼まれごとを引き受けて、なんだか上手く行かなかったある夏の日。人間の世界に“母親を探しに来た”という鬼の少女・ツムギに出会う。彼女は自分勝手で、柊とは正反対で──。

死期が近い人間の肉体に種を埋め込み、植物へと変える技術――「転花」。それは、人類が生き延びるために選んだ手段だった。ぶ厚い雲が空を覆い、冬と夜ばかりになった遥か未来の地球――。ほとんどの植物は枯れ果て、酸欠状態に陥った人類は「転花」によって得られるわずかな酸素に依存する社会を築く。貧困に苦しむ青年・神谷トーシローは税金、生活費、そして精神を病んだ母の薬代のため懸命に働き続けるが、無慈悲な現実は、次第に彼から希望を奪っていく。――生きてて…楽しいことなんか、ひとつもない――光なき世界で彼が選んだのは、人間が姿を変えた植物――「霊花」になる道だった。人として生き続けるか、苦しみを捨て植物として新たな生へ踏み出すか。あなたならどんな選択をしますか?